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転職エージェントは使うな?後悔する人としない人の分かれ目

転職エージェントは使うな?後悔する人としない人の分かれ目

この記事では、転職エージェントは使うなと言われる5つの理由と、使わない方がいい人・使った方がいい人の違いを整理します。エージェントを使わずに転職する方法と、営業に流されない使い方まで解説します。

転職エージェントは使うなと言われる5つの理由

「使うな」という声の多くは、エージェントという仕組みそのものではなく、使い方で起きた失敗から生まれています。不満として挙がりやすいのは次の5つです。

不満実際に起きていること
①希望と違う求人が続く希望条件の聞き取りが浅いまま、条件の合わない求人が届く
②応募や内定承諾を急かされる回答期限を理由に、結論を急ぐよう促される
③担当者の質に差がある業界の知識が浅く、書類添削や面接対策が定型的になる
④連絡が負担になる電話やメールの頻度が高く、在職中は対応しきれない
⑤紹介される求人が限られる担当者が持つ求人の範囲外にある企業は紹介されない

①〜③は、初回の面談で希望と判断基準を伝えきれていないことが引き金になりやすい不満です。④は連絡手段と時間帯の希望を伝えれば減らせます。⑤は複数のサービスを併用すれば補えます。仕組み上避けにくいのは⑤くらいで、残りは設定しだいで軽くできます。

「使うな」の背景にある報酬の仕組みと、歯止めになっている制度

エージェントは求職者から費用を受け取りません。職業安定法で、求職者から手数料を受け取ることは原則として禁じられているためです。収益になるのは、採用が決まった企業が支払う成功報酬で、相場は入社者の理論年収の30〜35%程度とされています。年収500万円で決まれば、150〜175万円前後が企業から紹介会社へ支払われる計算です。

この構造から、次のような傾向が生まれます。

  • 入社が決まらなければ売上にならないため、内定が出やすい求人が前に出やすい
  • 入社が決まって初めて報酬が確定するため、回答期限が近づくと連絡が増える
  • 報酬は理論年収に連動するため、高い年収で決まるほど紹介会社の取り分も増える。年収交渉は利害が一致しやすい

一方で、行き過ぎを防ぐ歯止めもあります。厚生労働省の指針では、紹介で就職した無期雇用の人に対して、就職した日から2年間は転職を勧めてはいけないと定められています。就職お祝い金のような金銭の提供も禁止です。入社させた人にまた転職を勧めて報酬を重ねる、という構図は制度で封じられています。

多くの人がここでつまずくのは、「紹介された求人は断ってはいけない」という思い込みです。マイナビ転職AGENTの案内でも、提案は断ってよいとされています。ただし、企業へ応募を済ませたあとの辞退はタイミングに配慮が必要になるため、迷いがあるなら応募前に伝えるのが原則です。

転職エージェントを使わない方がいい人・使った方がいい人

エージェントを案内する立場の記事は、使うほうへ誘導しがちです。そう割り引いて読めるよう、先に「使わなくてよい人」の条件を書きます。

使わない方がいい人使った方がいい人
応募先応募したい企業がすでに1〜2社に絞れている業界や職種がまだ定まっていない
進め方自分のペースで長期戦にしたい在職中で、求人探しに時間を割けない
情報業界内に人脈があり、内部事情が入ってくる年収相場や自分の市場価値を知りたい
交渉年収や入社日を自分で言い切れる条件交渉を自分では切り出しにくい
書類・面接自力で対策を回せている書類選考で落ち続けている

利用の実態も押さえておきます。レバレジーズの「若者しごと白書2025」では、20代の若手正社員のエージェント利用率が3年連続で50%を超えました。一方、イーデス転職が2026年1月に実施した調査(直近3年以内に転職した20〜50代、1,044名)では、エージェントを利用しなかった理由の最多は「どのようなサービスが受けられるのかよく分からなかったから」で36.4%でした。嫌いだから使わないのではなく、内容を知らないまま使わない人が一定数います。

使わなくてよい人の3条件

次の3つがすべて当てはまるなら、エージェントなしで進めて問題ありません。

  • 応募したい企業と職種が決まっている
  • 年収や入社日などの条件を、自分で企業に伝えられる
  • 職務経歴書の添削や面接の振り返りを、一人で回せる

1つでも欠けているなら、使わない前提で進めるより、欠けた部分だけ借りる使い方を検討する価値があります。

転職エージェントを使わずに転職する5つの方法

使わないと決めた場合の選択肢は、次の5つです。向き不向きと、自分で引き受ける作業を一覧にしました。

方法向いている人自分で引き受ける作業
転職サイトで自分から応募求人を比べながら進めたい人応募管理・日程調整・条件交渉
スカウト型サービスに登録経歴に強みがあり、待ちの姿勢で進めたい人プロフィールの作り込み・スカウトの取捨選択
企業の採用ページから直接応募志望先が決まっている人企業研究・応募書類の仕上げ
知人の紹介・リファラル業界内に人脈がある人紹介者との関係維持・条件確認
ハローワーク地元で働きたい人・職種を問わない人求人の見極め・書類準備

スカウト型は、登録した職務経歴の書き方で届くスカウトの数が変わります。ビズリーチを使う場合は、ビズリーチの職務経歴書の書き方が参考になります。

自力で進める場合の目安も確認しておきます。マイナビの「転職動向調査2025年版(2024年実績)」では、転職者の平均は応募9.0件、面接3.8件、内定1.6件でした。10社近い応募の管理と日程調整を一人で回す前提で、スケジュールを組む必要があります。

エージェントを使わない人が後悔しやすい3つの場面

「使うな」の声には、使って後悔した話が目立ちます。反対に、使わずに進めて後悔する場面も存在します。

提示された年収が妥当かどうか、判断できなかった

内定が出た段階で提示額を見ても、相場を知らなければ高いのか低いのかを比べられません。受け入れるか交渉するかを決める物差しがないまま、期限だけが迫ります。

書類選考で落ち続け、原因が分からなかった

企業は不採用の理由を伝えてくれません。エージェント経由だと、選考結果と一緒に企業側の評価が担当者から共有されることがあります。自力の場合は、書類のどこが響いたのかを自分で推測するしかありません。

退職日と入社日の調整を一人で抱えて消耗した

在職中の転職では、内定後に退職交渉と入社日の調整が重なります。引き継ぎ期間と企業側の希望日がずれたとき、間に入る人がいないと、現職と新しい会社の双方に自分で説明を重ねることになります。

3つに共通するのは、エージェントを使うかどうかより、相場・選考の評価・調整の3点で手が足りなくなる点です。全部を任せなくても、面談で年収相場を聞くだけ、書類を添削してもらうだけ、という部分的な使い方があります。

年収の物差しがないまま動くのが不安なら、面談で相場を聞くだけの使い方もあります。応募や入社を前提にする必要はありません。

営業に流されない転職エージェントの使い方|主導権を渡す前に決める6つのルール

営業に押し切られる不安は、使い始める前にルールを決めておくと小さくなります。面談から内定までの場面ごとに整理しました。

ルール具体的なやり方
①譲れない条件を3つ決めて伝える年収の下限・勤務地・残業時間など。面談の冒頭で数字を添えて伝える
②求人の紹介理由を毎回聞く「なぜこの求人なのか」を確認し、希望との接点が説明できない求人は見送る
③断るときは理由を一言添える「年収が下限を下回るため」と伝えると、次の紹介の精度が上がる
④回答期限は自分の事情を伝えて調整を頼む他社の選考が並行しているなら、その結果が出る日を伝えて延長を相談する
⑤合わなければ早めに担当を変える希望条件を共有し直しても変わらない場合、担当変更か別サービスへの切り替えを検討する
⑥併用は2〜3社を目安にする同じ企業へ複数の経路から重複応募しない。各社に併用していることを伝える

連絡の頻度が負担なら、メール中心でのやり取りや電話の時間帯を指定してかまいません。具体的な伝え方は、リクルートエージェントの電話番号と連絡頻度の対処法にまとめています。担当者の変更は、電話・メール・サービスの問い合わせフォームから申し出る方法があります。

こんな転職エージェントは避けたい4つのサイン

担当者の質に差があるのは事実です。初回の面談から数回のやり取りの間に、次のサインが出ていないか確認してください。

  • 希望条件をほとんど聞かないまま、求人を送ってくる
  • 「今決めないと埋まります」と、応募や内定承諾を急がせる
  • 残業時間や離職率を尋ねても、具体的に答えない
  • 書類添削や面接対策が定型で、自分の経歴に触れたコメントがない

当てはまるのが1つなら、希望を伝え直して様子を見ます。2つ以上そろったときは、担当の変更か別のサービスへの切り替えを検討する段階です。我慢して続けても、時間を失うだけです。

ここまで読んで、使うかどうかの基準が見えてきたなら、次は条件を言葉にする段階です。相談だけで終えてもかまいません。

まとめ|転職エージェントは使うな?の答えは人によって違う

転職エージェントを使うか迷ったときの判断軸

  • 「使うな」の多くは、使い方の失敗から生まれた声
  • 応募先が決まっていて、条件交渉も自力でできるなら使わなくてよい
  • 使わない場合は、年収相場・選考の評価・退職調整の3点で手が足りなくなりやすい
  • 使うなら、譲れない条件を数字で伝え、紹介理由を毎回聞く
  • 紹介で就職した人への転職勧奨は、2年間禁止されている

使うか使わないかより、判断の主導権を自分が持てるかどうかが後悔を分けます。

転職エージェントは使うなに関するよくある質問

転職エージェントに登録したら、必ず転職しなければいけませんか?

いいえ。登録後に求人の提案を断ることも、相談だけで終えることもできます。ただし、企業へ応募したあとの辞退は選考への影響があるため、迷いがある場合は応募前に担当者へ伝えてください。

転職エージェントを使うと、年収が下がることはありますか?

一概には言えません。紹介会社の報酬は理論年収に連動するため、年収が高く決まるほど報酬も増えます。一方で、内定が出やすい求人が優先される傾向はあるため、年収の下限を数字で伝え、条件に満たない求人は断る使い方が必要です。

転職エージェントは複数登録しても問題ありませんか?

問題ありません。2〜3社を目安にすると、求人の偏りと担当者の相性を比べられます。同じ企業へ複数の経路から応募しないよう、併用していることを各社に伝えてください。

紹介で入社したあとも、転職を勧められることはありますか?

厚生労働省の指針で、紹介で就職した無期雇用の人に対して、就職日から2年間は転職を勧めてはいけないと定められています。入社後に連絡が来た場合は、サービス運営元の問い合わせ窓口へ相談できます。

転職エージェントを使わずに内定をもらった場合、年収交渉は自分でするのですか?

はい。企業の人事担当者へ直接伝えます。求人票の想定年収の幅と、現在の年収、担当予定の業務内容をもとに希望額の根拠を整理しておくと、提示額が妥当かどうかを判断しやすくなります。