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転職を繰り返す人の末路|行き詰まる人と抜け出せる人の分かれ目

転職を繰り返す人の末路|行き詰まる人と抜け出せる人の分かれ目

この記事では、転職を繰り返す人の末路として起こりやすい5つの行き詰まりを、厚生労働省の賃金データと採用担当者への調査をもとに整理します。行き詰まる人と抜け出せる人の違い、立て直しの手順も解説します。

転職を繰り返す人の末路は「回数」ではなく「理由」で分かれる

転職を繰り返した人の末路と聞くと、年収が下がり、どこからも内定が出なくなる姿を想像するかもしれません。実際にそうなる人はいます。一方で、転職を重ねながら年収と役割を上げている人もいます。

両者を分けているのは回数そのものより、辞めた理由と次の選び方に一貫性があるかどうかです。まず、転職した人の賃金が実際にどう動いているかを見てみます。

厚生労働省「令和7年雇用動向調査」によると、2025年に転職した人の賃金は前職と比べて、増加した人が40.8%、減少した人が31.0%、変わらない人が25.5%でした。転職したからといって、全員の年収が下がるわけではありません。

年齢前職より賃金が増加前職より賃金が減少
25〜29歳49.8%23.9%
30〜34歳48.6%29.0%
35〜39歳43.5%23.9%
40〜44歳44.9%27.4%
45〜49歳41.1%30.1%
50〜54歳29.4%42.0%
55〜59歳25.5%38.9%

出典:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概況」(転職入職者の賃金変動状況)

この数字は転職回数を問わない転職者全体のもので、「繰り返す人」だけを切り出したデータではありません。それでも読み取れることが2つあります。

  • 45〜49歳までは、賃金が増えた人が減った人を上回っている
  • 50歳を過ぎると増減が逆転し、50〜54歳では減少が42.0%、増加が29.4%になる

つまり、転職そのものが年収ダウンの原因とは限りません。ただし年齢が上がるほど、次の転職で条件を上げにくくなります。繰り返す途中で「何を軸に動くか」を決められるかどうかが、数年後の差になります。

転職は何回から「多い」と見られるのか

「自分は何回目から不利になるのか」は、検索する人が最初に確かめたい点です。リクルートエージェントの採用担当者向け調査では、転職回数の見られ方は次のようになっています。

採用担当者の回答割合
転職回数は気にならない37.0%
3回目から懸念23.9%
4回目から懸念13.1%
5回目から懸念8.9%
6回目以上で懸念2.1%

出典:リクルートエージェント「転職回数と採用実態」

気にしない担当者が4割近くいる一方で、懸念が最も多く出始めるのは3回目です。理由として挙げられているのは、短期間で辞めてしまうのではないかという定着への不安と、転職を重ねた理由やキャリアの一貫性が分からないことです。

年代別の平均的な転職回数も参考になります。マイナビ「転職動向調査2024年版」を引用したマイナビエージェントの解説では、転職経験者の目安は次のとおりです。

年代転職回数の目安
20代1〜2回程度
30代2〜3回程度
40代3〜4回程度

この目安を超えると必ず不利になるわけではありません。ただし同じ3回でも、20代で3回と40代で3回では見られ方が違う点は押さえておく必要があります。年代の目安より多い場合は、回数の多さを上回る説明材料が要ります。

転職を繰り返す人が行き着きやすい5つの末路

転職回数が多い人に共通して起こりやすい行き詰まりを、5つに分けて整理します。いずれも「必ずそうなる」ものではなく、理由のない転職を重ねたときに起こりやすい傾向です。

1. 書類選考の段階で応募先が狭まる

転職回数を気にする採用担当者は、履歴書や職務経歴書を見て真っ先に「また短期間で辞めるのでは」と考えます。面接に進めば説明の機会がありますが、書類で止まると、その機会すら得られません。

応募できる求人が減ると、選べる会社が限られます。条件の良い求人から先に遠のいていくのが、最初に表れる影響です。

2. 年収が上がらず、横ばいか下がっていく

選べる会社が減ると、内定の出やすい会社へ流れやすくなります。結果として、前職より条件の低い会社に決まり、そこでまた不満が出て辞めたくなる循環に入ります。

冒頭の統計でも、転職者の約3割は賃金が下がっています。回数を重ねるほど、この3割側に入るリスクは上がります。

3. 「何ができる人か」を説明できなくなる

1社あたりの在籍が短いと、任された業務が一通りこなせるようになる前に環境が変わります。経験の数は増えても、どの会社でも「入社直後の役割」しか経験していない状態になりがちです。

面接で「あなたの強みは何ですか」と聞かれたとき、具体的な成果を挙げられない。この説明の弱さが、転職を重ねるほど響いてきます。

4. 責任のある仕事や役職を任されにくくなる

入社した会社でも、「また辞めるかもしれない」という見方が残る場合があります。長期の案件やチームの責任者、後輩の育成といった役割は、定着が見込める人に先に回りやすくなります。

本人は頑張っているのに、重要な仕事が回ってこない。この状況がやる気を削ぎ、次の転職理由になることもあります。

5. 「辞めること」が不満への最初の選択肢になる

見落とされやすいのが、この5つ目です。嫌なことがあるたびに環境を変えて解決してきた人は、不満を感じた時点で、話し合いや配置転換より先に「辞める」が頭に浮かぶようになります。

転職先が変わっても、人間関係や仕事の進め方への不満は別の形で出てきます。理由が毎回違うように見えて、実は同じ構造の悩みを繰り返している人は少なくありません。

行き詰まる人と抜け出せる人の分かれ目

転職回数が同じでも、その後のキャリアが分かれる人たちがいます。違いは、能力よりも転職の考え方に表れます。

比べる点行き詰まりやすい人抜け出せる人
辞める理由人間関係、残業など「嫌だったこと」で止まる「次に何を得たいか」まで言葉にしている
次の会社の選び方雰囲気や条件の良さで決める働き方や役割を事前に確認して決める
経歴の説明転職ごとに理由がばらばらで、つながりが見えない経験が一つの軸でつながっている
在籍中の動き成果が出る前に区切りをつける在籍中に一つ成果を残してから動く

リクルートの記事でも、転職を繰り返す理由として、条件の良さだけで選んでしまうことや、入社前の確認不足で任される役割がずれていたことが挙げられています。

もう一つ、見逃されがちな点があります。「逃げの転職は悪」と言い切れないことです。過重労働やハラスメントのある環境から離れる転職は、むしろ必要な判断です。問題になるのは、逃げた先で何を選ぶかを考えないまま、次の環境を決めてしまうことです。

転職を繰り返してしまう4つの原因

抜け出すには、自分がなぜ繰り返しているのかを知る必要があります。マイナビエージェントが挙げる主な原因も参考に、4つに整理しました。

自己分析が足りず、辞める理由が毎回ぼんやりしている

「何となく合わなかった」で辞めると、次の会社選びの基準が定まりません。基準がないまま選ぶため、同じ種類の不満が再び出てきます。

キャリアの方向性が決まっていない

5年後にどうなっていたいかが決まっていないと、目の前の不満の解消が転職の目的になります。不満が解消された時点で目的を失い、次の不満が出ると再び動くことになります。

企業研究が不十分で、入社後にミスマッチが起きる

求人票の条件や面接の印象だけで決めると、実際の残業時間や任される業務との差に気づくのは入社後です。入社前に確認できたはずの点で辞めているなら、原因は会社選びの手順にあります。

嫌なことがあるとすぐに区切りをつけてしまう

前述の5つ目の末路につながる原因です。一度「辞めれば解決する」という経験をすると、その選択肢が真っ先に出てくるようになります。気づいたら、辞めるまでの猶予が数か月まで短くなっていた、という人もいます。

転職回数が多い人の立て直し手順

すでに回数が多い場合でも、手を打てる部分はあります。次の転職を最後にするつもりで、以下の順に進めてください。

立て直しの5ステップ

  1. 直近3社について「辞めたいと思った出来事」と「そのとき本当に困っていたこと」を書き出し、共通点を探す
  2. 次の会社に求める条件を、譲れないものに絞って3つまで決める
  3. 次の会社で最低限続ける期間と、残したい成果を先に決めておく
  4. 職務経歴書を時系列の羅列ではなく、「一貫した軸」で整理し直す
  5. 求人票にない情報(残業の実態、離職率、配属後の役割)を、応募前に担当者や面接で確認する

ステップ1がもっとも手間のかかる作業ですが、ここを飛ばすと同じ失敗を繰り返します。共通点が見つかれば、「人間関係に不満が出やすい」「裁量が小さいと続かない」など、自分の傾向が分かります。その傾向に合う環境を選べるかどうかで、次の定着率が変わります。

面接では転職理由を「次に得たいこと」まで言い換える

面接では、転職理由をそのまま不満として話すと、定着への不安を強めてしまいます。事実は変えず、「何が嫌だったか」から「何を実現したいか」へ視点を移して伝えます。

本音伝え方の例
残業が多くて限界だった業務の効率化を進めてきたが、限られた時間で成果を出す働き方をさらに追求したい
上司と合わなかった意見を出し合いながら進められる環境で、自分の提案力を活かしたい
仕事が単調だったこれまでの経験を土台に、より責任のある業務に挑戦したい

言い換えは、事実を偽ることではありません。実際に感じていたことと矛盾しない範囲で、前向きな側面を言葉にする作業です。矛盾があると面接で深掘りされたときに説明が崩れるため、本音を整理した上で作ってください。

ここまで読んで、自分一人では経歴の整理や転職理由の組み立てが難しいと感じるなら、第三者に見てもらう方法があります。次の転職先を決める前に、一度プロに経歴を見てもらうと、自分では気づかなかった一貫性や弱点が見えてきます。

転職を繰り返した人が転職エージェントに相談する意味

転職回数が多い人ほど、一人で応募を重ねるのは消耗します。書類で落ち続けると、「やはり自分は転職を繰り返したから駄目なのか」と自信を失いやすいためです。

転職エージェントを使うと、次の点で状況が変わります。

  • 転職回数を気にしない企業、経験の中身を評価する企業を選んで紹介してもらえる
  • 職務経歴書で、短期離職の経緯と経験の一貫性をどう見せるか添削を受けられる
  • 求人票に載らない残業の実態や定着状況を、担当者を通じて入社前に確認できる
  • 年収や入社日の交渉を任せられる

建設・施工管理・設備など技術職の場合は、業界に詳しい担当者がいるかどうかで、経験の評価のされ方が変わります。業界ごとの選び方は、建築・建設業界の転職エージェントの比較記事や、施工管理の転職エージェントの比較記事で確認できます。

担当者が合わないと感じたら、変更を依頼するか別のエージェントに切り替えて問題ありません。2〜3社に登録して、同じ経歴を伝え、提案の質を比べるのが失敗しにくい進め方です。

まとめ

転職を繰り返す人の末路のまとめ

  • 転職者の賃金は、約4割が増加、約3割が減少。転職そのものが年収ダウンの原因とは限らない
  • 採用担当者が懸念を持ち始める回数は3回目が最多。ただし、気にしない担当者も37.0%いる
  • 行き詰まりやすいのは、辞める理由が「嫌だったこと」で止まり、次の選び方が毎回変わる人
  • 抜け出す鍵は、直近の転職理由の共通点を見つけ、一貫した軸で経歴を語ること

転職回数が増えた事実は変えられませんが、これからの選び方と伝え方は変えられます。

転職を繰り返す人に関するよくある質問

転職を繰り返した人の末路は悲惨ですか?

一概には言えません。理由のない転職を重ねると、書類選考で止まりやすくなり、年収や任される仕事にも影響が出る傾向があります。一方で、キャリアの軸が一貫している転職であれば、年収や役割を上げている人もいます。分かれ目は回数よりも、転職理由と経歴の一貫性です。

転職は何回までなら不利になりませんか?

明確な基準はありません。リクルートエージェントの調査では、転職回数を気にしない採用担当者が37.0%いる一方、懸念を持ち始める回数は3回目が最多でした。年代による目安は、20代で1〜2回、30代で2〜3回、40代で3〜4回程度とされています。

40代・50代で転職を繰り返すと厳しいですか?

年齢が上がるほど、次の転職で条件を上げにくくなる傾向があります。令和7年の雇用動向調査では、45〜49歳までは賃金が増えた人が減った人を上回りますが、50〜54歳では減少42.0%、増加29.4%と逆転します。職務経歴書で、経験の軸と得意分野を明確に示す準備が必要です。

短期間で辞めた会社は、職務経歴書に書かなくてもよいですか?

原則として、在籍した会社は記載するのが基本です。経歴を省くと、後から発覚した際に信頼を損なうおそれがあります。短期離職の事情は、事実を正確に書いたうえで、そこから何を学び、次にどう活かすかを添えて説明してください。