この記事では、転職に必要な書類を応募時・退職時・入社時の3段階に分けて一覧にします。会社から受け取る書類が届く時期と、退職後14日以内などの手続き期限もあわせて整理します。入社日までに慌てないための準備の順番もわかります。
転職に必要な書類は応募時・退職時・入社時の3段階で整理できます
転職で動く書類は、提出先と時期でほぼ3つに分かれます。応募時に自分で作る書類、退職時に会社へ返す書類と会社から受け取る書類、入社時に転職先へ出す書類です。
| 段階 | 主な書類 | 用意する人 | 動き出す時期 |
|---|---|---|---|
| 応募時 | 履歴書、職務経歴書、職種によってポートフォリオ・推薦状・資格の証明書 | 自分 | 応募の前 |
| 退職時 | 離職票、源泉徴収票、雇用保険被保険者証、退職届など | 現職の会社と自分 | 退職日が決まった直後 |
| 入社時 | 雇用保険被保険者証、源泉徴収票、基礎年金番号とマイナンバーがわかるもの、入社誓約書など | 自分と転職先 | 内定後から入社前 |
会社ごとに求める書類は異なるため、最終的には内定後の入社案内で確認するのが確実です。一番つまずきやすいのは、退職後に会社から届く書類です。在職中に動いておかないと、入社日に間に合わない書類が出てきます。
応募時に必要な転職書類|履歴書と職務経歴書が基本
すべての応募で求められる2点
- 履歴書:氏名・学歴・職歴・資格・志望動機など、基本情報をまとめる書類
- 職務経歴書:これまでの業務内容と実績を具体的に伝える書類
職務経歴書は履歴書と違って決まった書式がなく、職歴の並べ方も自分で選べます。古い順にするか新しい順にするかで迷う場合は、職務経歴書の順番の選び方を先に確認しておくと、書き始めてから手が止まりません。
求人票に「職務経歴書は不要」と書かれているケースもあります。出すべきか迷うときは、職務経歴書がいらない求人の判断基準が参考になります。
在職中の転職活動では、平日の夜に職務経歴書を書くことになり、応募が後回しになりがちです。退職後は社内の資料を見返せなくなるので、担当した業務の規模や成果の数字は、在職中のうちにメモに残しておくと書類づくりが早く進みます。
職種によって求められる書類
| 書類 | 求められやすい職種・場面 | 補足 |
|---|---|---|
| ポートフォリオ | デザイナー、編集、クリエイティブ職など | 制作物をまとめた資料。応募前に提出形式を確認する |
| 推薦状 | 外資系企業、管理職など | 前職の上司などに依頼する。依頼に日数がかかる |
| 資格の証明書 | 資格が必須の職種 | 合格証や免許証の写しを求められることがある |
退職時に会社へ返す書類・会社から受け取る書類
会社に提出・返却するもの
- 退職届
- 健康保険被保険者証(保険証)
- 社員証・身分証
- 名刺
- 通勤定期券
- 制服・備品
- 業務で使った書類・データ
保険証は、返却してから国民健康保険や転職先の健康保険に切り替えます。退職日以降は前の会社の保険証を使えないため、通院の予定がある方は切り替えの時期に注意してください。
会社から受け取るもの
| 書類 | 使い道 | 手元に届く目安 |
|---|---|---|
| 離職票 | 失業給付の手続き。転職先が決まっていれば通常は不要 | 退職後10日〜2週間ほど |
| 雇用保険被保険者証 | 転職先での雇用保険の手続き | 会社が預かっている場合は退職時に受け取る |
| 源泉徴収票 | 転職先での年末調整 | 退職後1か月以内に会社が交付する義務がある |
| 健康保険の資格喪失証明書 | 国民健康保険などへの切り替え | 会社に申請して発行。自治体によっては離職票で代用できる |
| 年金手帳または基礎年金番号通知書 | 転職先での年金の手続き | 会社が保管している場合は退職時に受け取る |
離職票は、会社が退職日の翌日から10日以内にハローワークへ資格喪失届を出し、そこから交付される書類です。このため、退職後すぐには手元に届きません。
退職後に頼むのは気まずい、と感じて動けなくなる前に
退職日を過ぎてから「あの書類をください」と連絡するのは、元の職場に対して言い出しにくいものです。そのまま連絡が遅れ、入社直前になって慌てる人は少なくありません。
最終出社日までに、受け取る書類を一括で依頼しておくのが現実的です。人事・総務に次の3点をまとめて伝えておくと、退職後のやり取りが最小限で済みます。
- 離職票が必要か(転職先が決まっている場合は不要なことが多いため、念のため確認する)
- 雇用保険被保険者証と年金手帳を会社が預かっているか
- 源泉徴収票の送付先(退職後に引っ越す場合は新住所)
入社時に転職先へ提出する書類
ほとんどの会社で提出するもの
- 雇用保険被保険者証:前の会社で雇用保険に加入していた場合に提出
- 源泉徴収票:退職した年に前の会社から給与を受けていた場合に提出
- 基礎年金番号がわかるもの:厚生年金の手続きに使用
- マイナンバーがわかるもの:税や社会保険の手続きに使用
- 給与振込先の届出書:転職先の指定様式に記入
- 扶養控除等申告書:転職先の指定様式に記入
マイナンバーは、マイナンバーカードがあれば番号の確認と本人確認を1枚で済ませられます。カードがない場合は、番号がわかる書類と、運転免許証などの本人確認書類を組み合わせて提出します。
会社によって求められるもの
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 入社誓約書 | 就業規則を守ることなどを約束する書類 |
| 身元保証書 | 保証人が必要な会社のみ。保証人への依頼に日数がかかる |
| 住民票記載事項証明書 | 住所の確認用。役所やコンビニで取得する |
| 健康診断書 | 指定の医療機関で受診するケースがある |
| 個人情報保護に関する誓約書 | 業務で扱う情報の取り扱いを約束する書類 |
身元保証書や住民票記載事項証明書は、取得や依頼に数日かかります。内定の連絡を受けた時点で、提出書類の一覧と期限をメールで確認しておくと、入社直前に慌てずに済みます。
年金手帳は2022年4月に廃止されています
入社案内に「年金手帳」と書かれていても、手元に見つからない場合があります。年金手帳は2022年4月に廃止され、現在は基礎年金番号通知書が使われています。
基礎年金番号かマイナンバーがわかれば手続きは進められるので、手帳が見つからなくても入社手続きが止まることはありません。紛失した場合は、年金事務所で基礎年金番号通知書の再交付を申請できます。
転職の書類が遅れる・見つからないときの対処
| 状況 | 起きること | 対処 |
|---|---|---|
| 源泉徴収票が入社に間に合わない | 転職先の年末調整に反映できない | 転職先に事情を伝える。間に合わない場合は翌年に自分で確定申告する |
| 雇用保険被保険者証をなくした | 転職先での手続きが進まない | 前の会社に預けていないか確認し、なければハローワークで再交付を申請する |
| 年金手帳が見つからない | 提出を求められる | 基礎年金番号かマイナンバーを伝える。番号がわからなければ年金事務所へ |
| 離職票がなかなか届かない | 失業給付の手続きに入れない | 退職日から10日以上たったら、前の会社の人事・総務に進み具合を確認する |
どの書類も、前の会社が発行元です。連絡が必要になったときに備えて、退職前に人事・総務の担当者名と連絡先を控えておくと、退職後も話が早く進みます。
入社まで空白があるときは国民健康保険・国民年金の手続きが必要
退職日と入社日の間が空く場合、その期間は自分で国民健康保険と国民年金に加入します。期限は退職日の翌日から14日以内です。
- 手続き先:住んでいる市区町村の窓口(国民健康保険と国民年金は同じ窓口でできることが多い)
- 持ち物の例:退職日がわかる書類(資格喪失証明書・離職票・退職証明書など)、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 14日を過ぎた場合:手続きはできるが、退職日の翌日までさかのぼって保険料を払う扱いになる
必要書類や期限後の扱いは、自治体によって違います。退職日が決まった時点で、住んでいる市区町村のホームページか窓口で確認しておくと安心です。退職日の翌日に転職先へ入社する場合は、この手続きは必要ありません。
内定から入社までの書類準備の流れ
- 応募前:履歴書と職務経歴書を作成し、実績の数字を在職中にメモしておく
- 内定後:入社案内で提出書類と期限を確認する
- 退職日が決まったら:人事・総務に離職票・源泉徴収票・雇用保険被保険者証などの扱いを一括で依頼する
- 最終出社日:保険証・社員証・備品を返却し、その場で受け取れる書類を受け取る
- 退職後〜入社前:届いた書類を転職先に提出する。入社まで空白があれば14日以内に国保・国民年金の手続きをする
ここまで読んで、書類よりも先に「退職の切り出し方」や「入社日の調整」で手が止まっているなら、転職のプロに一度相談する方法があります。転職エージェント経由の場合は、企業とのやり取りを通じて入社日の調整を進められるケースがあります。
まとめ
転職に必要な書類のまとめ
- 応募時は履歴書と職務経歴書が基本。職種によってポートフォリオや推薦状も求められる
- 退職後に届く離職票・源泉徴収票は、最終出社日までに人事へ依頼しておく
- 入社時は雇用保険被保険者証・源泉徴収票・基礎年金番号・マイナンバーが中心。会社ごとの追加書類は入社案内で確認する
- 入社まで空白がある場合は、退職日の翌日から14日以内に国保・国民年金の手続きをする
書類の山場は退職の前後に集中します。退職日が決まった日に、依頼する書類のリストを作ることから始めてください。
転職に必要な書類に関するよくある質問
離職票は転職先が決まっていても必要ですか?
源泉徴収票が入社日までに届かないときはどうすればよいですか?
雇用保険被保険者証や年金手帳をなくしてしまいました。入社できなくなりますか?
退職届はいつ出せばよいですか?
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