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退職文章の書き方|退職届・挨拶メールの例文と失敗しない伝え方

退職文章の書き方|退職届・挨拶メールの例文と失敗しない伝え方

この記事では、退職の場面で必要になる文章を「退職願・退職届」「退職を伝える言葉」「挨拶メール」の3種類に分けて整理します。それぞれの文例と、書く前に確認したい民法・就業規則のポイントもまとめました。

退職文章は3種類|場面ごとの使い分け

一口に退職文章といっても、書面で出すものと、口頭やメールで伝えるものでは役割が異なります。提出する順番を間違えると、上司との相談の余地がないまま退職の話が進んでしまうことがあるため、まず全体像を確認します。

場面必要な文章渡す相手目安のタイミング
退職の意思を伝える口頭の言葉・相談のメール直属の上司退職希望日の1〜3か月前(実務上の目安)
退職を正式に届け出る退職願・退職届上司を通じて会社へ上司と退職日を相談したあと
お世話になった人へ挨拶する挨拶メール社内・社外の関係者社内は最終出社日、社外は退職日の2週間前までが目安

順番は「口頭で相談 → 書面で届け出 → 挨拶」が基本です。書面を先に提出すると、一度出した退職の意思が固まったものと見なされやすくなります。

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退職願と退職届の違い|どちらを出すべきか

退職願と退職届は似ていますが、会社に対する意味が違います。退職願は「辞めたいので承諾してください」というお願い、退職届は「この日に辞めます」という通知です。

項目退職願退職届
意味会社に退職の合意を申し込む書類退職を一方的に通知する書類
会社の承諾承諾を得て退職が成立する承諾を前提としない
出す時期上司に相談する段階でも出せる退職日が確定してから
日付欄退職希望日会社と相談して決めた退職日

退職届は「2週間前」で出せるが、実務では1か月以上前が目安

期間の定めのない雇用では、民法627条1項により、退職を申し入れてから2週間で雇用契約が終了します。就業規則に「1か月前」などの定めがあっても、トラブルになった場合は民法の2週間が優先されると考えられています。

2週間は申入れ日の翌日から数え、土日祝日も含みます。契約社員など期間の定めがある雇用では扱いが異なるため、契約書と就業規則を確認してください。

迷ったときの選び方
  • 退職日を上司と話し合って決めたい場合は、退職願
  • 退職日が会社と合意できている場合は、退職届
  • 話し合いが進まず、会社が認めない場合は、退職届と2週間の予告期間を検討

実務では、引き継ぎを考えて1〜3か月前に相談するのが望ましいとされています。時期の決め方は退職のタイミングの記事で詳しく整理しています。

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退職願・退職届の書き方と文例

縦書きの基本ルール

手書きでもパソコン作成でも、書式の型は共通です。退職届はパソコンで作成しても問題ないとされていますが、就業規則や社内の慣例で指定がある場合はそちらに従ってください。

項目ルール
表題「退職願」または「退職届」
書き出し「私儀」(縦書きの場合)
退職理由自己都合は「一身上の都合」
日付縦書きは漢数字、横書きは算用数字で統一
署名・押印部署名とフルネーム、認印(シャチハタは避け、朱肉を使う印鑑)
用紙・筆記具白無地のB5またはA4、黒インクの万年筆か油性ボールペン
宛名会社のトップ層の役職名と氏名(就業規則で指定があれば従う)
封筒白無地の縦長。表に「退職届」、裏に部署名と氏名

退職届の文例

退職届(自己都合・縦書き)

退職届
私儀
このたび一身上の都合により、令和八年十一月三十日をもって退職いたしたく、ここに届け出ます。

令和八年十月十五日
営業部第一課 山田 花子 印

株式会社○○
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿

退職願の文例

退職願(自己都合・縦書き)

退職願
私儀
このたび一身上の都合により、令和八年十一月三十日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。

令和八年十月十五日
営業部第一課 山田 花子 印

株式会社○○
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿

退職願と退職届で文面が変わるのは、末尾の「お願い申し上げます」と「届け出ます」、そして日付欄の意味です。提出前にコピーを取っておくと、あとで内容を確認したいときに役立ちます。

会社から求められた退職は、理由欄の書き方が変わる

自分から辞める場合は、転職や人間関係など本当の理由が何であっても「一身上の都合」とするのが基本です。一方、会社から退職を求められた場合は、「退職勧奨に伴い」「部門縮小のため」のように、会社都合だとわかる理由を具体的に書くことが勧められています。

転職先に出す履歴書の退職理由は、また別の考え方になります。履歴書で「一身上の都合」を書かない判断もあわせて確認しておくと、書き分けで迷いません。

退職の意思を伝える言葉と、理由を聞かれたときの答え方

書面よりも先に、上司へ直接伝える場面が来ます。ここで手が止まる人が最も多いのは、「引き止められたらどう断ればいいのか」という不安です。

切り出しの文例

  • アポイントを取るとき:「今後のことで、ご相談したいことがあります。お時間をいただけますか」
  • 本題に入るとき:「十一月末をもって退職したいと考えております」
  • 引き止められたとき:「考えた末の決断ですので、退職の意思は変わりません」

理由を細かく説明するほど、改善案を示されて話が長引くことがあります。聞かれたときは、不満ではなく「次にやりたいこと」を軸に短く答えるのが無難です。

本音伝え方の例
給与や評価に不満があるこれまでの経験を活かし、新しい環境で挑戦したいと考えています
人間関係がつらい自分の力を発揮できる環境で、専門性を高めたいと考えています
長時間労働が続いている働き方を見直し、長く続けられる環境でキャリアを築きたいと考えています

嘘をつく必要はありません。事実のうち、前向きに言える部分だけを選んで伝えます。相談の進め方は退職を上司に相談する方法にまとめています。

辞める決心はついているのに、次の職場が決まっていないせいで切り出せずにいるなら、先に転職の相談をして選択肢を持っておく方法があります。行き先の見通しが立つと、退職日の交渉も落ち着いて進められます。

退職の挨拶メール|社内・社外で押さえる要点

挨拶メールは、退職日が確定したあとに送る文章です。社内と社外で送る時期や書く内容が異なります。

項目社内向け社外向け
送る時期最終出社日退職日の2週間前までが目安
件名「退職のご挨拶」「退職のご挨拶」(会社名・氏名を添える)
入れる内容感謝、最終出社日感謝、最終出社日、後任者の紹介
書かない内容退職理由、転職先退職理由、転職先、退職後の連絡先
社内向け挨拶メールの文例(一斉送信)

件名:退職のご挨拶

関係者の皆様

営業部の山田です。私事ですが、十一月三十日をもって退職することになりました。最終出社日は十一月二十九日です。
在職中は多くの方に支えていただき、心より感謝しております。
皆様の今後のご活躍をお祈り申し上げます。

社内の人数が多くても一斉送信で問題ありませんが、お世話になった上司や親しい同僚には個別に送るほうが丁寧です。上司・同僚・取引先それぞれの文例は、退職の御礼メールと退職する時の挨拶で紹介しています。

退職する時の挨拶|社内・社外別の例文と最終日までの流れ 退職する時の挨拶|社内・社外別の例文と最終日までの流れ 退職の御礼メール|上司・同僚・取引先別の例文と失礼にならない送り方 退職の御礼メール|上司・同僚・取引先別の例文と失礼にならない送り方

退職文章で避けたいNG表現と書き方

書面もメールも、一度送れば相手の手元に残ります。次の5点は、トラブルや印象の悪化につながりやすい書き方です。

  • 会社や上司への不満を書く:退職届の理由欄にも挨拶メールにも不要です
  • 転職先の社名を挨拶メールに書く:転職先は記載しないのが基本です
  • 社外向けメールに退職後の連絡先を書く:個人の連絡先は載せません
  • 退職願と退職届を取り違える:日付欄の意味が変わります
  • 手書きで誤字のまま提出する:書き直したほうが印象を損ねません

不満は、退職日までの引き継ぎで関係を保つうえでも、文章に残さないほうが得策です。言いたいことがあるなら、書面ではなく面談の場で伝えてください。

退職を認めてもらえないときの考え方

退職届を出しても受け取ってもらえない、上司が話を先送りにする、といった状況で不安になる人は少なくありません。

会社が退職を認めなかった場合でも、期間の定めのない雇用では、辞職の届出から2週間が経過すると雇用契約は終了すると考えられています。ただし、強引に出社しなくなると引き継ぎをめぐるトラブルになりやすいため、退職願での相談と退職届での通知を使い分けるのが現実的です。

  • 就業規則の退職規定(予告期間・提出先)を先に確認する
  • 話し合いが進まなければ、退職届で日付を明示して通知する
  • 退職金の減額などを示されたら、労働基準監督署や労働局の相談窓口、弁護士に相談する

個別の事情で結論が変わる場面では、一人で判断せず公的な窓口に確認してください。

退職の意思は固まっていても、次の仕事が決まっていない状態では、退職日の交渉で弱気になりがちです。転職先の目途を先に立てておくと、強く引き止められても判断がぶれません。

まとめ

  • 退職文章は「意思を伝える言葉」「退職願・退職届」「挨拶メール」の3種類で、順番は口頭が先
  • 退職願は承諾を求めるお願い、退職届は日付を明示した通知
  • 期間の定めのない雇用なら、民法上は申入れから2週間で退職できる
  • 理由欄は自己都合なら「一身上の都合」、会社都合なら具体的に書く
  • 挨拶メールに退職理由・転職先は書かない

文面の型さえ押さえれば、退職の文章で迷う時間は大きく減ります。

退職文章に関するよくある質問

退職願と退職届はどちらを出せばよいですか?

退職日を上司と相談して決めたい場合は退職願、退職日が会社と合意できている場合は退職届です。話し合いが進まない場合は、退職届で日付を明示して通知する方法もあります。

退職届は何日前までに出せばよいですか?

期間の定めのない雇用では、民法627条1項により申入れから2週間で退職できます。就業規則に1か月前などの定めがある場合でも、実務では引き継ぎを考えて1〜3か月前に相談するのが望ましいとされています。

退職理由は本当のことを書くべきですか?

自己都合の場合は、本当の理由が何であっても「一身上の都合」と書くのが基本です。会社から退職を求められた場合は、「退職勧奨に伴い」など会社都合だとわかる理由を書きます。

退職の挨拶メールに転職先を書いてもよいですか?

転職先や退職理由は記載しないのが基本です。社外向けのメールには、退職後の個人の連絡先も書きません。

退職届はパソコンで作成してもよいですか?

パソコンで作成しても問題ないとされています。ただし、就業規則や社内の慣例で手書きや書式が指定されている場合は、それに従ってください。

参考:履歴書の退社予定の書き方